製薬メーカーでは自社の売り上げを把握するために様々なデータを活用しています。

一つは、メーカーから医薬卸に医薬品を納入する際の出荷データ。
ほとんどのメーカーは基幹システムとしてSAPを利用していますので、
SAPからインタフェースされた出荷データで納入ベースの売り上げを把握します。

ただし、実際には医薬卸から病院や調剤薬局に医薬品が流れ、
医師の処方を契機に我々のような消費者に医薬品が流通しますので、医薬卸から
最終消費先の間のデータが必要になります。

上記のデータの事を実消化データと呼び、MRが医師にプロモーションした効果が反映される
ものですので、MRの業績評価上のKPIとなります。

実消化データはJD-Net、NHIなどの業界VANによって提供されますが、
そのままでは自社のマスタや他データとマッチングできないため、自社で活用できるように
VANからの受信後、クリーニング処理を実施しメーカー内部に取り込みます。
メーカーによって方針は異なりますが、自社ベースのコード体系にしたり、アルトマークベースの
コード体系に統一し、活用しやすくするわけです。
ここまでくると活用できるデータとなっているので、DWHやBIに流れ、
MRを始めとする現場でPDCAの管理に利用されるようになります。

また、派生する業務としてはSAPデータや実消化のデータを利用して、
医薬卸に対するリベートやアローワンス(報奨金)の管理を実施していたりします。

実消化が自社の売上を把握する目的であるマーケティングデータであるのに対し、
IMS社のデータは競合他社のデータをカバーしていますのでターゲティングデータとして
活用します。

どの製薬メーカーでも活用しているデータですね。

この辺りはまた別の記事で詳しく解説します。

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実消化システム



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