医薬品産業は他の製造業とは異なる独特の開発・製造をします。
別の記事にも書きましたが、人の生死に関わる産業ですので様々な規制の下で開発・製造されます。
また、製品の開発においても他の製造業とはけた違いの研究開発費用を投入します。

すべての医薬品が世の中に出回ればよいのですが、研究開発のプロセスにおいて様々なリスクや課題が発生するため、成功確率は1万分の1程度ともいわれます。

研究開発の期間においても非常に長期に渡り取り組まれ、最低でも10年間、長い時には20年近くの時間を費やすことがあるほどです。

医薬品の開発プロセスは以下の3段階で実施されます。
1.基礎研究(いわゆる動物実験) 5年程度
2.臨床開発(人体で有効性と安全性を検証。いわゆる治験) 3年程度
3.承認審査(1,2のデータを厚労省がチェック) 2年程度

上記のプロセスを経て、はれて上市されると20年程度の特許期間により独占的に販売できます。

上記それぞれのプロセスをもう少し詳しく解説します。

1.基礎研究
ヒトに投与する前段階で動物を利用して効き目や副作用の有無を確認します。
ヒトでの検証と比較し、非臨床試験と呼ばれます。
ここでは「GLP(臨床研究実施基準)」に従って作業が進められます。

2.臨床開発
上記にも書きましたがヒトを対象とした試験です。
ここでは「GCP(臨床試験実施基準)」を遵守しながら進められることとなります。
臨床試験はその段階によって、以下の3フェーズに分けられます。

フェーズⅠ(第一相) 被験者を募り安全性を確認する
フェーズⅡ(第二相) 患者を対象とし、有効性を確認し、最適な用法・用量を見出す
フェーズⅢ(第三相) これまでの結果を統計的に検証

後半のフェーズに進むに従い、開発中止になった際のコストインパクトは当然大きくなります。


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